狛枝くんと料理1

｢何笑ってんの｣
｢キッチンに立ってるAを見たらなんだか幸せだなって｣
｢……あっそ｣
｢ふふ……｣
｢ってちょっとまて、この手は何｣
｢え？ダメ？｣
｢ダメに決まってんでしょ料理中なんだから｣
｢ちょっとだけ、｣
｢ダメ｣
｢はい……｣
｢ダメだからね｣
｢はい……｣
｢……もし怪我したら危ないじゃん。やだよ怪我した凪斗くん見るの｣
｢！ボク大人しく待ってるよ！｣
｢よし、いい子いい子｣

狛枝くんと料理2

｢でもさ、こうやって待ってるだけってちょっと申し訳ないよね。何か手伝えることってない？｣
｢ないよ｣
｢そんなこと言わずに。ボクなんかでもできることあったら手伝いたいんだよ｣
｢凪斗くん｣
｢はい｣
｢あなたそう言って前何を作りましたか？｣
｢……………………肉じゃが｣
｢嘘つけ未知の物体X作っただろ｣
｢一応レシピ通りには｣
｢弱火って書かれてたのに強火で毎回焼く奴の言うこととは思えないね｣
｢………………ごめんなさい｣
｢よろしい｣

狛枝くんと食後

｢今日も美味しかった！さすがAだよ｣
｢ありがとう｣
｢……やっぱりさ、少しずつ練習するから一緒に作らない？ボクもボクが作った料理をAに食べて欲しいよ｣
｢ちゃんと練習するならいいけど……｣
｢なにか不満？｣
｢……………………えっと、……いやなんでもない｣
｢気になるなぁ教えてよ｣
｢………………凪斗くんが私に作ってくれた料理、勿体なくて食べられないかもしれないし｣
｢!!! 待ってて、今から作るね！｣
｢もうおなかいっぱいなんだけど!?｣