好みのタイプは


さんってさ、どんな感じな人がいいと思う?」
「うーん、終里ちゃんみたいに健康的な黒さってのはいいと思うなぁ」
「…そっか」
「?」


色黒に


「どうしたんだ狛枝? 砂浜に寝転がって」
「……さんは、色黒が好きらしいから、ちょっとは焼けようかなって、げほっ」
「おーい、罪木。狛枝を治療してやってくれー」



こいつ…!


さんって本当に素晴らしいよね! 希望の」
「狛枝くん、ちょっと黙ってくれたら嬉しいな」
「……」
(? 今日はいうこと聞いたなぁ…?)
「…」
「…」
(結婚しよ)
(こ、こいつ……! 直接脳内に…!)



朝は苦手


「ねぇ、もう起床時間だけど」
「ん…、狛枝くん? あと、もうちょっとー」
「…ほんとキミって朝に弱いよね」
「ウサミちゃんのアナウンスで起きろってのが、無理なんだよ。でもさ、狛枝くんだって苦手でしょー?」
「まぁね…何だか、さんの寝ぼけ顔を見てたらボクまで眠たくなってきたよ」
「じゃあ、一緒に寝る?」
「え?」
「あ、そーいうことじゃなくってね。一緒にお昼まで居眠りしてたら気持ちいいだろうなーってそう思っただけ」
「ベッドは一つしかないのに?」
「別に、私と一緒に使っても構わないよ。狛枝くんならそんなに気にしない、かな?」
「……嬉しいのか、悲しいのか」
「何?」
「いや、じゃあ、お言葉に甘えて」
「わ、流石に二人はきついね」
「そりゃ、シングルベッドだからね」
「でも、狛枝くんが入ってくれたおかげで少しあったかいかも」
「そう?」
「うん…ねむくなってきたなぁ…おやすみ」
「……おやすみ、さん」